2014年神無月のかめ

布絵芝居のかめ

2014年神無月のかめ01
2014年神無月のかめ02
2014年神無月のかめ03

知人ご夫妻で、子供向けのパフォーマンスを主な生業としている方がいらっしゃるのだけど、つい先頃、新作の布絵芝居「うさぎとかめ」が完成したというので取材に伺った。「布絵芝居」とは筆者が便宜上勝手にそう呼んでいるのだが、平面的なキャラクターをナレーション・セリフとともに動かしながらお話を進めていく、手作り感・アナログ感(!)満載の出し物。人形劇というよりは視聴覚に訴える読み聞かせといった感じで、この形の作品としてはお2人にとっての3作目となる。

奥さんは幼稚園教諭のご経験が有り、子供がどういったものに興味があって、何に対してどういう反応を示すか熟知している。子供を飽きさせないよう、子供の反応を引き出しながら物語を進めていくために、台本からしっかり作り込んでいく。人形や背景・小道具は当然のことながら、劇中の音楽もオリジナル楽曲を制作することが多い。二人とも俳優業もされているので、舞台装置の扱いや劇の進行もお手のもの。たった二人で場面転換・小道具の出し入れなど全て行う。

写真は「うさぎとかめ」の主人公、かめのドン太とうさぎのぴょん太。うさぎとかめの物語には様々なバリエーションがあるので、それぞれを吟味しながら2つのキャラクターを作り込むところから始めてオリジナルストーリーを仕立てていったそうだ。ぴょん太はお調子者、ドン太は地道な努力家、という設定に落ち着いたのだが、「知略家にしたい」という意見もあったとか。

ドン太とぴょん太には3種類の大きさのものが用意されており、場面によって使い分ける。一番大きいものは両面仕上げで、表裏で表情が異なっている。