2017年葉月のかめ
絵本「かめがカメになったわけ」
以前、同じタイトルの別の童話を読んだことがあって、そのホンを検索していたらこっちが出てきた。探しているのとは違うハナシのようだったが、図書館で借りてみた。以下のようなお話だった。
昔、かめには甲羅がなく、しばしば大きな動物に踏み潰されたりしていたそうな。ある日、かめはオートミールが入った鍋の中に落ちてしまう。突然落ちてきたかめに驚いた人間は、(実に都合よく)鍋に蓋をして逃げてしまう。どういうわけか(実に都合よく)蓋はぴったりくっついてしまって取れないし、蓋の上には取っ手もついていたのだけど(実に都合よく)外れてしまう。そうこうしているうちに、鍋に入ったカメはキリンに蹴られて転がり、(実に都合よく)かめの体は鍋の中で半回転し、腹側に蓋がある状態になる。そしてオートミールはカチカチに固まって(固まるものなの???)かめは鍋から抜けられなくなるが、この頃には(実に都合よく)手足が鍋から出て歩きやすい状態になっている。そうこうしているうちに、巨大な象が現れ、いつものようにかめを踏んづけていくのだけど、丈夫な鍋(いちおう、陶器でできている設定)は壊れない\(^O^)/ そんなこんなで、かめはみんなが知ってる甲羅のあるかめになったとさ。
因みに探していた方のハナシはこんな内容。
昔のかめは甲羅の着脱ができて、みんなで徒競走をするときだけ甲羅を脱いで走っており、いつも順位は一等だった。この当時のかめはオーバと呼ばれていた。あるときオーバがなにかをやらかしてしまって、甲羅が脱げなくなってしまう。徒競走では一等を取れなくなってしまう。そこで他の動物たちが「オーバのバーカ、大バカめ!」と囃し立てたところから、「おおばかめ」の「オーバ」を抜いた部分がかめの名前になった、というお話。このダジャレぽい結末からすると、日本人作家の作品と思われる。「○○が○○になったわけ」という動物のお話を幾つも集めたホンで、ホンのタイトルになっていたのはかめ以外の動物だった。どの動物だったかは覚えていないので、なかなか情報を見つけられない。
因みに、この絵本の作者のヤン・モーエセン氏だが、デンマークの絵本作家であるということ以外よくわからない。余程ありふれた名前らしく、画像検索すると色んなおじさんの写真が出てくる。この絵本と同じタッチの絵柄の絵本画像もあるので、結構活躍されているとは思われるのだが…。