2019年神無月のかめ

光の鏝絵のかめ

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鏝絵(こてえ)のかめに遭遇しました\(^O^)/

知人が大山でゲストハウスをやっており「そういえば大山にもまだ登ったことないし、行ってみるか」と、わりと急に思い立って鳥取県まで行った際、ツレが見せてくれた鳥取県の観光パンフレットに載っているのを目ざとく見つけた蔵マニアのアタシ。ツレはあまり興味がないかと思っていたのですが、割と積極的に「行ってみよう」と言ってくれたので、帰りに寄ってみることに。

鏝絵とは、平たく言えば漆喰細工。左官職人が鏝を使って、漆喰壁の表面に施す精緻な彫刻です。数は多くありませんが、日本全国のあちこちに、そこそこ見ごたえのある鏝絵集落が残っているようです。
今回訪れた光(みつ)集落は、鳥取県琴浦町の小さな集落で、鏝絵以外はコレと言ってなにもない普通の住宅街です。集落内をきれいな水の流れる水路が走っており、住人の方が野菜を洗うのに使ったりするようです。全国でも有数の、鏝絵が密集した集落のようで、ミシュランガイドにも載っているとか。
絵柄は鶴亀のようなおめでたいものが多く、歓喜天を思わせる、大根と巾着の鏝絵を施した蔵もありました。普通は蔵だけに鏝絵がある場合が多いのですが、この集落では比較的新しい母屋の屋根飾り・壁飾りにも細かな細工が施されています。

ところで、大山には何度か行ったことがありますが、どこかへ行く途中に立ち寄ったくらいで、ゆっくりと大山観光をしたことはありませんでした。今回は大山寺エリアに何泊かしたので、登山はもちろん、たまたま開催されていたお祭を見たり、地ビールを飲みに行ったり、イロイロ楽しめました。

滞在1日目は登山の予定でしたが、天気の具合やビアホフの定休日等を考え合わせた上、まずはビールを飲みに行くことに。なんと9種類ものクラフトビールが飲み放題で、1000円ポッキリ!当然時間制限があると思ったのですが、さにあらず。ありませんwww それゆえ回転が悪く、当日予約はまず取れないとのことだったので、たまたま街へ降りる方に送っていただいて、開店(午前11時)前に当日受付の列に並ぶことにしました。開店から大体4時間くらいいたでしょうか。ツレは9種類コンプリート、筆者は5種類のビールを頂きました。毎年秋に秋の大山 地ビール祭りと称して行われているようです。なんと12月末までwww 今年中にまた行ってしまうかもしれません。

ビールをしこたま飲んだその晩、大山寺エリアのお祭「大献灯」がありました。数年前から始まったイベントのようで、わりと若い世代の女性が作っている伝統和傘を屋外にディスプレイしてライトアップしているモノです。境内にちょろっと飾ってあるくらいかと思ってナメていたのですが、さにあらず。本堂までの長い石畳の両脇に傘が並べられ、一つ一つに照明が設置してあります。本堂手前の和傘のトンネルを抜けると、境内にずらりとディスプレイされた数十本の和傘のクライマックス。思っていたよりも大掛かりで、楽しめました。

さて、筆者の居住している中部地方から登山に行くとすると、断然日本アルプスに赴くことが多いのですが、ここらへんのヒトは大山しかしらない、大山しか登ったこと無い、というベテランも多いようです。標高は、人気の登山ルートのピークである弥山(みせん)が1709メートル、日本アルプスの山々に比べると決して高くはないのですが、豪雪地帯でもあるので冬は山も雪に閉ざされ、冬山装備なしでは登れません。夏のハイキングから本格的な冬山登山まででき、また、ルートのバリエーションは豊富なので、この山一つで十分山歩きを楽しめてしまうのでしょう。毎週末登りに来るヒト、平日昼間にサクッと登って家族が帰ってくる前に帰宅する主婦の方などもいらっしゃるようです。

今回泊まったのは、大山ゲストハウス寿庵。筆者が以前働いていたことのある山小屋に勤務経験のある女性が一人で運営しています。開業して5年、米子や出雲、果ては岡山から週末ごとに通ってきてくれる常連さんもいるようです。イロイロ苦労はあるものの、地域に溶け込んでなんとか経営は軌道に乗っているようです。常連さんとの交流も楽しい、旅人向きのリーズナブルなお宿です。