2017年水無月のかめ

鴨川デルタの飛び石かめ

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京都の鴨川と高野川が合流する地点は「鴨川デルタ」と呼ばれている。デルタとは三角州のことで、三角州とは河口付近に土砂が堆積して形成される地形のことだから、厳密に言うとなんか間違ってる気がするが、まー定着してしまった呼び名なのだろう。この鴨川デルタと両河川の外側の岸をつなぐ飛び石が置いてあって、その一部がかめ型をしている。

この6月、とあるセミナーが京都大学で開催された。すこし前から京都観光の面白さに目覚めていた筆者は、セミナーそのものよりも、ついでに観光することに重きをおいて出かけていった。

京都というのは、市内中心部のドコに宿をとっても徒歩圏内にそこそこ見ごたえのある名所がある。なので深く考えずに値段だけを基準にヤドをとり、ヤドに着いたその足でドコに行くともなく出かけていった。その先にあったのが鴨川デルタ。そのもうちょっと先に京都大学がある。図らずして徒歩圏内にセミナー会場があることも確認できた。

この日は梅雨時期だというのにピーカンのお天気。この旅行には「京都のかき氷を食べ歩く」という目的もあったのだけど、それはセミナーの翌日に地元民に案内してもらうことになっていた。とはいえ、このお天気。今日こそかき氷日和。体が氷を欲している。グーグル先生にお伺いを立てると、現在位置から徒歩圏内の氷屋さんを2件ほど紹介してくだすった。そのうちの一つ「みつばち」に行ってみた。

みつばち」は自家製寒天を使ったあんみつが有名なお店とのこと。詳細を知らぬまま店内に潜入すると、あいにく満席。待っている間にホカのお客さんが食べている真っ黄色のソースがどっぷりかかった氷が目にとまった。たいそう美味そうだったので、それを注文した。後から知ったのだけど、コレはこの時期限定メニュー。黄色いソースは生の杏で作ったもの。なんでも数量限定商品でもあるようで、昼過ぎにはなくなってしまうこともあるらしい。

この店は寒天がむしろメインの商品ということなので、持ち帰り用の豆かんも買ってみた。嗜好品だけでたいそうな出費をしてしまったので、夕ご飯を質素にすることに。すぐ近くに出町商店街というアーケード街があったので、ソコに潜入。商店街のお店は閉まるのが早いから既に半額セールが始まっており、お惣菜やらオツマミやらビールやら買い込んで1000円とかからなかった。これらを持って再び鴨川デルタへ。心地よい風が吹く中、ヒトリ晩酌を楽しんだのであった。

ところで、京都旅行から帰った翌日、この鴨川デルタに関する奇妙な記事を見つけた。「謎の巨大ショートケーキ、京都の鴨川に現る その正体は?」というものなのだけど、なんでも、毎月22日のこの鴨川デルタに巨大な苺のショートケーキが出現するのだという。京都精華大学の学生さんが卒業制作のミュージックビデオの中で使用した大道具のひとつだそうだ。壊すのがもったいないのでコレを使ってなんかやろうということになり、毎月鴨川デルタにコレを運び出してピクニックをすることになったそうだ。なにゆえ22日に開催するのかは、記事をご参照あれ。

鴨川デルタに毎月22日に出現する苺ショート(地元民Kさん撮影2017年5月)

このピクニックは奇妙なモノ=巨大ケーキで人を引き寄せる目的もあるそうで、すなわち通りすがりの人がピクニックに参加してもよいとのこと。実は、筆者が鴨川デルタでヒトリ晩酌をしたのは23日。ショートケーキ出現日の翌日である。知っていたら予定を前倒ししてでも参加しに行ったのに…イヤイヤ、そもそもの京都滞在予定が22日からで、偶然通りかかって参加できたらよかったのに、と、残念に思うことしきり。

写真は、翌日かき氷ツアーをしてくださった地元民のKさんが前月撮影したもの。京都のヒトビトにはそこそこ知れ渡っている現象なのカモ。いつか参加したい。